2021/4/11の観望と16bitでの画像保存

2021/04/13

ASI385MC DSO

 4月11日夜はやや雲が出ていましたが,なかなかチャンスがなかったので観望を強行しました.今までは時間的に見られなかったDSOを見ることができました.


NGC2903, 2021/04/11 22:43-22:48, SV503+ASI385MC,AZ-GTi, Gain 400, 露出 16sx20枚, Sequatorでスタック,dark補正, flat補正, トリミング,場所:自宅ベランダ

亜鈴状星雲 M27, 2021/04/12 01:39-01:45, SV503+ASI385MC,AZ-GTi,Gain 400, 露出 16sx20枚, Sequatorでスタック,dark補正, flat補正, トリミング,場所:自宅ベランダ

三裂星雲 M20, 2021/04/12 01:56-01:59, SV503+ASI385MC, AZ-GTi,Gain 400, 露出 8sx20枚, DSSでスタック,dark補正, トリミング,場所:自宅ベランダ

干潟星雲 M8, 2021/04/12 01:56-01:59, SV503+ASI385MC+レデューサー0.5x, AZ-GTi,Gain 350, 露出 8sx40枚, DSSでスタック,dark補正, トリミング,場所:自宅ベランダ

三裂星雲は,他の人の写真を見ると赤い三裂星雲の隣に青い星雲が見えます.今回の写真でもうっすらと青い星雲が見えますが,まだまだです.プレアデス星団を撮ったときにも感じたのですが,ASI385MCは赤がしっかり写るのに比べ青が弱いです.また,薄雲のせいか,レンズの曇りのせいか(うっかりレンズヒーターのスイッチを入れ忘れていました),少し星像が大きい気がします.次回機会があったらまた挑戦したいです.


ASI385MCは12bitのADCを持っていますが,これまではSharpCapのColor SpaceとしてRGB24を使ってました.つまり,RGBそれぞれ8bitで記録していたので,能力を十分に使えていませんでした.マニュアルを見るとColor SpaceをRAW16にすれば良いようなのですが,その場合保存した画像がBayerパターンの画像となり,画像表示ソフトで読み込んでもグレースケールになって,どう扱って良いかわかりませんでした.それが今回わかりました.三裂星雲と干潟星雲の撮影では,RAW16で保存した画像を使っています.


手順を書いておきます.SharpCapで,Color SpaceをRAW16に,Output FormatをFITS filesにして画像を保存します.これで,1ピクセル16bitで保存します.

この画像をDeepSkyStacker(DSS)で読み込みます.FITSファイルの色を正しく解釈するために,DSSのOptions > Settings... > Raw/FITS DDP Settings... で開くダイアログボックスで,「FITS Files」タブを選び,「Monochrome 16 bit FITS Files are ...」をチェックし,Cameraで「Generic BGGR」を選びます.
これで,FITSファイルをカラーで読み込めます.

BayerパターンのFITSファイルは,AutoStakkert!でも読み込めます(こちらは,FITSファイルだけでなくPNGやTIFFファイルのBayerパターンもカラーで読み込めるようです).Colourメニューから,「Force bayer BGGR」を選ぶことで,カラーで読み込めます.

これで,淡い天体を撮影するときにはRAW16を使って,ASI385MCのビット数をフルに活かせるようになりました.