プラネタリウムソフトStellarium

2021/02/17

AZ-GTi Stellarium

Stellariumについて

プラネタリウムソフトは Stellariumを使っています.無料ですが,非常に強力です.操作方法に少々クセがありますが,今やこれ無しでの天体観測は考えられないくらい便利です.Stellariumのページからダウンロードできます.


立ち上げると下のような画面が出ます.ボトムツールバーやサイドツールバーのボタンを使って設定を行います.いろいろな機能がありますが,ここでは望遠鏡との連携について書きます.


準備する

連携にはASCOMを使います.ASCOMは天体観測機器とソフトウェアを繋ぐための仕様で,基本的にWindowsで動きます.ASCOMを使うために,まず,ASCOMのページから,ASCOM Platformをダウンロードしてインストールします.さらに,ASCOMクライアントからSynScanに接続するために,Sky-WatcherのページからASCOM Deriver for SynScan App をダウンロードしてインストールします.


 Stellariumから望遠鏡を操作するためには「望遠鏡のガイド」プラグインを使います.サイドツールバーから「設定画面」を選ぶと,「環境設定」ダイアログが現れるので,「プラグイン」タブから「望遠鏡のガイド」を選んで「起動時に実行」にチェックを入れます.


この状態でStellariumを再起動すると,「望遠鏡のガイド」の「設定」が押せるようになります.そこで現れるダイアログの「望遠鏡」タブから「新しい望遠鏡の追加」を選びます.


そこで現れるダイアログで,Telescope controlled by「ASCOM」を選択して,「ASCOM対応望遠鏡を選択」を押します.

「ASCOM Telescope Chooser」ダイアログが現れるので,「SynScan App Driver」を選んで,「Properties...」を押します.

現れたダイアログで,接続先のSynScanがあるIPアドレスを入力します.同じPC内なら「127.0.0.1」ですね.AndroidタブレットのSynScanを使うときには,タブレットのIPアドレスを固定にして,それを入力します.


さらに,元のダイアログの「Use field of view indicators」にチェックを入れ,円のサイズに「1,2」などと入力しておきます.これをやっておくと,接続時にSterallium画面上に望遠鏡を表す視野角1度と2度の円が表示されます.

実行してみる

ここまで準備できたら,Synscanを立ち上げ,AZ-GTiと接続し,アライメントまで済ませます.SynscanがAndroidデバイスで動いている場合,スリープに入るとまずいので,アプリ(例えば,Keep Screen On)を使って常に画面Onにしておきます.

Stellariumのボトムツールバーから「望遠鏡制御」を選び,現れたダイアログで「望遠鏡制御の設定...」を選んで,現れたダイアログで望遠鏡を接続します.Stellarium画面上に望遠鏡の方向を表す二重丸が現れるはずです.

マウス左クリックで見たい天体を選んでから,「望遠鏡操作」ダイアログの「現在の天体」を押して「望遠鏡操作」を押すと,選んだ天体に望遠鏡が向かいます.ショートカットキーのCtrl-[望遠鏡番号]でも同じ操作ができます.

これで,プラネタリウムソフトから見たい天体を次々選ぶことで望遠鏡の操作ができます.うーん,便利.